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Q.2自己破産手続きのメリット・デメリットを説明してください。

A.2自己破産手続きについては、メリット・デメリットはいくつかございます。

 
自己破産手続のメリット①として、弁護士等に自己破産申立を依頼し、貸金業者に弁護士等からの受任通知が届くと、貸金業者は債務者に取立てや連絡ができなくなります。
 
もっとも債権者(貸金業者を含む)は、破産開始決定前なら、債権回収のために訴訟を提起することや、差押や仮差押をすることができます。
 
そこで、自己破産を希望する債務者が、給与差押などをされている場合、できるだけ早く自己破産申立と免責許可申立をして、破産開始決定をもらえば、差押(強制執行)を止められます。但し抵当権などの担保権実行による競売は原則として止まりません。給与差押を受けている(もしくは訴訟をされていて差し押さえを受ける恐れがある)債務者の方は、一日も早く弁護士法人リーガル東京に、ご相談ください。
 
債権者数が少ない事案簡明な案件なら、大至急申立てしたい事情(給与差押の解除希望等)があれば、債務者が必要書類を揃えられることを条件に、相談受任から破産開始決定まで7日以内に行うこともできます。実例として債権者2社のみの破産管財人付自己破産事件で、受任から破産開始決定まで6日間で行った事案があります。
 
なお、このような差押(強制執行)中止の効果は、破産手続が同時廃止などで終了しても免責許可決定が確定するまで継続します。
 
自己破産のメリット②として、破産者(債務者)の免責許可決定が確定すれば、免責の効果として破産手続終了後も、債権者は、督促・訴訟・差押・仮差押などすることができなくなります。但し、免責は債務免除とは違いますので、免責された債務でも自発的に払うと有効な返済になるので、注意してください。
 
自己破産しても免責されない債権があるのは、デメリットといえるかもしれません。主に、以下の債権が、免責されない債権(非免責債権)です。
 
㋑所得税・住民税などの税金
㋺悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償債権
㋩故意または重過失により加えた人の生命または身体を害する不法行為に基づく損害賠償債権
㊁婚姻費用・養育費等
㋭ 故意に債権者名簿(破産申立書の債権者一覧表)から除外した債権
また、免責の対象となる債権は、破産手続開始決定時に存在する債権だけです。破産開始決定後に発生した債権(破産開始後の借入など)は、免責の対象になりませんので、注意してください。

 

 
自己破産手続は、もっぱら債務者が免責許可を得る目的で利用します。
けれども、以下の事由があると、原則として、免責を許可してもらえないのは、デメリットといえるかもしれません。

 

①債権者への配当原資となる財産を隠匿等により不当に減少させる行為をしたこと。
例えば、一部の生命保険金について、多額の解約返戻金があることを隠していたとか、申立直前に多額の預貯金を家族名義に変更したとかの行為などが、これに該当します。

 

②不利益な条件で債務を負担し、または信用取引により商品を買い入れて著しく不利益な条件で処分したこと。例えば、クレジットカードで購入した商品を安く転売することなどが、これに該当します。

 

③特定の債権者を優遇するよぅな担保の供与や債務の消滅に関する行為をしたこと。
例えば、破産申立直前に、親戚の借金だけ優先的に支払うことなどがこれに該当します。

 

④浪費又は賭博その他の射幸行為によって著しく財産を減少させたり、過大な債務を負担したこと。
例えば、パチンコや競馬などのキャンブルをするために借金を重ねたり、高額なブランド品を買いあさるなどが、これに該当します。

 

⑤虚偽の債権者名簿を提出したこと。
例えば、債権者名簿に故意に一部債権者を記載しなかったりすれば、これに該当します。

 

⑥破産手続において、裁判所が行う調査において説明を拒み、または虚偽の説明をしたこと。

 

⑦不正の手段により破産管財人等の職務を妨害したこと。

 

⑧過去に免責許可を得て、その許可決定の確定の日から7年以内に免責許可を申立てたこと。
以上の事由の内、②③④⑤⑧の事由については、破産者した債務者が裁判所(ないし破産管財人)に事実を正直に話して、経済的更生の努力姿勢を示している事情があれば、裁量で免責が許可される場合があります。
 
自己破産手続を利用した場合のデメリットとして、官報に破産者(債務者)の住所・氏名等が掲載されますし、信用情報機関に事故情報(いわゆるブラック情報)として登録されます。
したがって、破産申立書の債権者一覧表に記載した債権者の外、信用情報や官報情報を定期的にチェックしている金融業者等には、自己破産したことが知られます。
 
ところで破産者の本籍地の市町村役場の破産者名簿に、免責確定して復権するまで一時的に破産者であることが記載されますが、その名簿は公表されていませんし、戸籍や住民票に記載されるわけでもありません。したがって自己破産したことを他人に知られることは、ほとんどありません。

 

自己破産した事実が勤務先に通知されることも無いので、勤務先に知られることは一般的にはありません。但し、勤務先も破産開始時に債権者であるときや、勤務先が信用情報を利用する業種(金融機関や保険会社など)の場合は、自己破産したことを知られることがあります。

 

万一知られても、自己破産したことを理由に解雇することは、できません。
しかし、後述の資格制限ある職種は、解雇できる場合があります。
 
自己破産した場合、一定の資格制限があるというデメリットがあります。
債務者が破産開始決定がされ、破産者となったときは、一定の資格を失うことがあります。その主な資格は、以下のとおりです。
 
①生命保険会社の外務員、損害保険代理店
②証券会社の外務員、警備会社の警備員
③宅地建物取引主任者
④弁護士、公認会計士、弁理士、司法書士、税理士
⑤株式会社の取締役・監査役、
⑥後見人、保佐人

 

これら資格制限は、免責決定が確定して復権すれば、なくなります。しかし、証券会社の外務員、警備会社の警備員といった資格ある人については、破産したことを理由に解雇されることがあります。
なお破産しても、選挙権・被選挙権には影響ありませんし、医師の資格にも影響しません。

 

 

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