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任意売却の仕組み

◆任意売却とは?

任意売却とは、住宅ローンなどの融資を受けている人と、その人が借り入れしている金融機関(債権者)とが合意することにより、住宅ローン(融資)の返済が困難になった当該不動産を売却する手続きのことをいいます。
長引く不況やデフレにより、一般的な会社員の収入が減少していることから、任意売却を選択する人が増えている傾向があります。
住宅などの不動産を購入する際に、ほとんどの人は、その資金のすべてを現金でまかなえることはできず、一般的には銀行などの金融機関が提供している住宅ローンを利用しています。それに対し金融機関は、その人に住宅ローンを貸すときの担保として、その人が購入した不動産に抵当権を設定します。
住宅ローンを利用した人がローンの返済ができなくなった場合、担保にした不動産を差押えられます。そして、裁判所の管理のもとその不動産を競売する申し立てをおこなわれます。競売市場で売却されると、その住宅は落札した人のものになり、落札したお金は債務の返済に回されることになります。このとき、住宅ローンを借りた人は、自分では何もすることができず、金融機関など債権者がおこなう競売がどうなるかを待つこと以外できないのです。
このような競売に対し、任意売却の場合はどうなるかと言うと、金融機関など債権者や抵当権者の合意を得てから不動産を売却することになります。売却しても返済しきれなかった債務があっても、その債務を残した状態で抵当権を解除してもらうことができます。
住宅ローンの返済ができなくなってしまったときに、競売にかけられて不動産を失ってしまう前に、金融機関に任意による売却を認めてもらうことによって、一般の流通市場で当該住宅を買ってくれる人を見つけることができるのです。

◆競売より任意売却を選ぶ人が増えています

競売にかけると、ほとんどの場合、住宅相場価格の7割くらいの価格でしか売れないのが現状です。ということは、債務者は家を失うだけではなく、多額の借金も残ってしまうというケースがほとんどということなのです。
任意売却の場合はどうなるかと言いますと、一般流通市場で物件を売却するわけですから、住宅相場の一般的な価格に近い価格で売ることができる可能性が高くなります。これにより、金融機関にとっても競売にかけるよりは融資資金を多く回収できることになりますし、住宅ローンを借りた人にとっても住宅を失うことは同じですが、借金は少なくて済むということにつながるのです。
任意売却のメリットは、このように、一般の流通市場に不動産を出すことにより、競売より高く売ることができる可能性があるというところにあります。
任意売却をすることで、債務者の負担は軽くなりますから、自己破産のような最悪の結果に陥る危険性を減らすことにつながります。任意売却というものはあまり知られていませんから、競売するしかないのだとあきらめている人が多いのですが、債務者をできるだけ有利に保護しようという制度であることがわかるので、最近では任意売却を選択するケースが増えているわけなのです。

◆任意売却のメリット

任意売却の場合、オーバーローンの状況であっても心配はいりません。
オーバーローンとは、担保不動産を売却したくても、ローンが残ることから売ることもできないという状況のことなのですが、このような状況だと任意売却できないと思っている人が多いのです。
しかし、返済方法を債権者に相談し合意することができれば、一般市場で売却することができるのです。
任意売却と競売を比較すると、任意売却のメリットがいろいろとあることがわかってきたことと思います。
任意売却のメリットをまとめてみると次のようなことになります。
1.住宅相場価格に近い価格で売却することができるので、競売をするより高く買ってもらえますから、適正価格で担保不動産を売却できます
2.残った債務を、競売に比べて早くて多くの返済をすることができることから、返済について債権者から理解のある対応を期待できます
3.購入者との交渉により、引っ越しや住宅の明け渡し時期の相談をすることができます
4.専門会社の交渉により、債権者によっては引っ越し費用を用立てしてくれたり、当座の生活費を譲歩してくれる場合もあります
5.一般市場で住宅を売却するわけですから、住宅ローンが返せなくなったことなどの事情を近所の人などに知られるリスクはありません
6.任意売却ならば、住宅が売れるまでの経過がわかりやすいので不安になることが少なく、将来についての希望を失わずに生活を送れます
7.任意売却にかかる諸費用は債権者が払うのが通常なので、債務者はお金の心配はいりません
これらのことから、競売より任意売却を選ぶ人が増えているのです。

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