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夫婦間売買のメリット

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住宅ローンの支払いが困難になると、金融機関は本格的に債権の回収に乗り出します。通常その後の流れとしては抵当権を設定している金融機関が粛々と競売などの手続きにより、物件を処分し債権を回収しようとするのですが、この競売という手法は債務者にとってはあまり好ましいものではありません。競売では通常よりも割安な価格で売値が決まることが多く、さらに売買代金も全て住宅ローン等の返済に回されるので、債務者は引越し代金などの再出発資金の確保も難しくなるのです。

そうした競売のデメリットを回避する方法として任意売却と呼ばれるものがあります。これは抵当権を設定されている物件であっても、金融機関の承諾があれば通常の物件のように市場で売買が可能であるというものです。半年ほどの制限期間が設けられている場合がほとんどですが、競売よりも有利な価格で決まることが多いため、債務者にとってメリットの多い手法です。しかし、子供の教育や親の介護など債務者の個人的な事情によっては、どうしても同じ物件に住み続けたいということも起こりえます。

競売も任意売却もこうした事情を基本的には叶えることは出来ないのですが、弁護士などが提唱している方法として夫婦間売買というものがあります。これは通常の取り引きではありえないのですが、任意売却で売却する物件を夫婦間で売買しようというものです。

つまり夫名義から妻名義、妻名義から夫名義というように名義の変更を行うだけで任意売却後も同じ物件に住み続けるという方法です。

これは任意売却手続きに入った後でも行うことが可能で、住宅ローン滞納時に同じ物件に住み続けることが出来る最後の手段であると言えます。

当然メリットは立ち退きを行わなくても済むということですが、それ以外にもメリットが存在します。それは贈与税を回避出来るという点です。夫婦間の贈与の場合には居住用不動産の贈与の特例を利用することが出来ますが、これは婚姻20年以上という縛りがあるので、全てのご夫婦に利用できる制度ではありません。

しかし任意売却における夫婦間売買ならば、売買代金額が適正価格ならば、贈与税は発生しません。
こうした非常に大きなメリットがありますが、さらに特殊な例ですがメリットになり得ることもあります。それは相続対策です。

相続には財産だけでなく負債も同時に引き継がなければならないという決まりがあるので、夫側が事業をしている場合には万が一のケースとして莫大な借金が残ることもあります。そうした時に不動産の名義が夫であるならば、不動産を相続する際に負債も同時に相続しなければならないので、最悪の場合不動産を手放さなければならないこともあります。しかし、事前に夫婦間売買を行い名義の変更を行っておけばこのようなトラブルを回避することが可能なのです。

しかし、これらはメリットの強調であって全てがこのようにうまくいく事は稀です。先程述べたとおり通常夫婦間であっても財産の移動を行うということは贈与税が発生します。しかし、夫婦間売買を行い贈与税が発生しないというのは、悪質な税逃れであると判断されるケースがあるのです。その判断基準としては売買価格が適正であるかどうかが重視されます。つまり不動産の価格と実際の売買価格を照らしあわせ、極端な乖離がないと判断される必要があるのです。これによって万が一税逃れであると税務署に指摘されれば、適正価格から売買価格を差し引いた分だけ贈与税を新たにかけられることになります。これは任意売却前に想定していなければ突然の出費となりかなりの痛手となります

このようにメリットも多い任意売却後の夫婦間売買ですが、十分注意して行わなければ後々大きなトラブルとなってしまいます。可能ならば弁護士など専門家のアドバイスを受けつつ適切な方法で行ってください。

任意売却に関するご相談は、弁護士法人リーガル東京にご相談下さい!

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